大津市歴史博物館

お知らせ

ミニ企画展
「新知恩院の十六羅漢図」
平成14年6月11日(水)〜7月14日(日)

概要

伊香立の新知恩院は、応仁の乱(室町時代)の時、京都にある浄土宗総本山知恩院(二十二世周誉上人)が、伊香立の金蓮寺に一時疎開し、その後その近くに新たに建立した寺院です。周誉上人が京都に戻った後も寺院は残り、知恩院時代に製作された可能性のある仏画を中心に今でも多くの寺宝が伝来しています。今回はその中でも、大津市指定文化財絹本著色十六羅漢図を展示しています。本図は鎌倉時代以降に流行した、いわゆる李龍眠様(りりゅうみんよう・中国宋代の画家李公麟による仏画の様式)に描かれており、南北朝期の典型的な羅漢図の一つといえます。16幅すべてが現存しているのも貴重で、そのすべてが一堂に展示されるのは今回が初めてのことです。
また、明治20年代に全国の寺院を対象とした宝物調査が、宮内省「臨時全国宝物取調局」(九鬼隆一、岡倉覚三(天心)らで構成)により行われ、この時の本画に対する「鑑査状」が同寺に残されています。今回の展示ではあわせて展示しています。
本展を通じ、十六羅漢図そのものを鑑賞していただくとともに、文化財の伝来、文化財保護行政についても、垣間見ていただけましたら幸いです。

おもな展示作品

大津市指定文化財 絹本著色十六羅漢図 16幅 南北朝時代
鑑査状(明治24年7月3日付)

企画展インフォメーション

常設展示のチケットでご観覧いただけます。

観覧料 一般210円(160円) 高大生150円(120円) 小中生100円(80円)
※( )内は団体・前売料金。市内在住の65歳以上の方・障害者の方は無料
会場 常設展示室1F ミニ企画展コーナー