大津市歴史博物館

お知らせ

開館15周年記念企画展(第40回企画展)
大津絵の世界
平成18年3月4日(土)-4月16日(日)

概要

 大津絵の人気。それは、一目見ただけで思わず興味をそそられる鬼の念仏や藤娘などのユニークな絵柄と、近松門左衛門の浄瑠璃『傾城反魂香(けいせいはんごうこう)』(宝永5年=1708初演)に「三銭五銭の商い・・・」と謳われるような安価な値段にあったのでしょう。
 街道をゆく人々の手頃な土産物として全国的ともいえる人気を博した大津絵。開館15周年を記念する今回の展覧会では、初公開作品を大幅に含む江戸期大津絵を多数出品いたします。その数180点。さらに、近世・近代の画家や浮世絵師が描いた個性的な大津絵にも注目するほか、現代にいたる大津絵などで本展は構成されます。
 人の世の教訓を説く一方で、生真面目になりすぎず、ユーモラスにあふれた描きぶりで多くのファンを持つ大津絵。江戸時代の人々の気質が素のままで伝わってくるその屈託のない自由奔放な筆遣い。その素朴で親しみやすく味わいある作品の数々を、初期大津絵の神仏物から中期の世俗物、そして後期の道歌入り大津絵は無論、画家ならではのユニークな大津絵作品、歌舞伎役者扮する大津絵キャラを描いた浮世絵、そして現代にも生き続ける大津絵の世界を紹介し、民画の魅力を270点あまりの作品によって振り返ります。

鬼の念仏

鬼の念仏 個人蔵


おもな展示作品

あ
a
あ
鬼の念仏
個人蔵
猫と鼠
大津市歴史博物館蔵
鬼の三味線弾き
個人蔵
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傘さす女
a
釣鐘提灯
大津市歴史博物館蔵
傘さす女
個人蔵
円山応挙 鬼の念仏図
個人蔵

展示構成

        
●大津絵の店と大谷・追分界隈の土産

●大津絵―初期・前期・中期・後期―
 ○初期―仏画時代
 ○前期―世俗画の登場‐続出する鬼と美人と奴
 ○中期―世俗画全盛と狂歌・心学 風刺と教訓
 ○後期―十種大津絵への集約と縮小

●大津絵の歴史資料
●大津絵の展開(江戸中後期から明治・大正期)
 ○画家の大津絵―絵変わり大津絵の流行―
●大津絵の再評価
●大津絵の現在

展示替えのお知らせ

今回の展覧会では、期間中展示替えを予定しております。展示予定作品中約4割の作品を入れ替えますので、是非ご来館ください。

 前期展示期間 3月4日(土)〜3月21日(祝)
 後期展示期間 3月23日(木)〜4月16日(日)

関連の催し物

展覧会をより深くご理解いただくため、期間中さまざまな講座を開催いたします。

企画展記念講演会(第347回土曜講座)
「大津絵の世界−教えと心−」 講師:大津絵師四代目松山 高橋松山
平成18年3月11日(土)13:30〜15:00

画題に込められたさまざまな教訓をはじめ、現代にも通じる大津絵の心を大津絵師の立場から読み解き、その技法についても解説します。
【申込締切】3月1日(水) 【参加料】300円(カード会員150円)


第348回土曜講座
大津絵を楽しむ鑑賞講座 横谷賢一郎(本館学芸員)
平成18年3月18日(土)13:30〜15:00

初期の神仏画からユーモアと風刺にあふれた馴染み深い作品、そして大津絵を題材にした近世・近代作家の作品など、さまざま角度から大津絵とその魅力を解説。
【申込締切】3月8日(水) 【参加料】200円(カード会員100円)


・上記の各講座・教室は事前申込制です。
・ハガキで歴史博物館までお申し込み下さい。
・申込の際には、希望する講座名・郵便番号・住所・氏名・電話番号を必ずお書きください。
・定員を超える場合は抽選となります。

企画展インフォメーション

主催 大津市・大津市教育委員会・大津市歴史博物館
NHK大津放送局・京都新聞社
観覧料 一般800円(640円) 高大生700円(560円) 小中生300円(240円)
※( )内は団体、前売、市内在住の65歳以上の方・障害者の方の割引料金
会場 大津市歴史博物館 企画展示室A・B
期間中の休館日 月曜日、3月22日(水)
前売券 大津市内の各観光案内所、明日都浜大津案内所、大津市民会館
ローソンチケット(Lコード55416)、京阪津地区のおもなプレイガイドにて
2月17日から3月21日まで販売