大津市歴史博物館

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大津の歴史事典

 分野:人物

一庭啓二

いちばけいじ (1844〜1911)

弘化元年(1844)京都の商家加賀屋に生まれる。のち大津百艘船仲間の一員で大津平蔵町の船屋を継ぎ、太郎兵衛と称した。琵琶湖に蒸気船を就航させることを志し、慶応3年(1867)加賀大聖寺藩士の石川嶂とともに長崎へ行き、オランダ人ボーゲルらに造船技術を学び、また造船工を雇って大津に帰り、造船計画を進めた。明治元年(1868)大聖寺藩が建造資金を出資し、大津川口町に同藩の大津汽船局を設け、いよいよ蒸気船建造に着手。翌2年3月、ついに木造蒸気船「一番丸」を就航させた(大津−海津間に就航)。明治44年、67歳で没。