大津市歴史博物館

お知らせ

第111回ミニ企画展
桜さくサクラ展
平成26年 3月18日(火)〜4月20日(日)

歌川広重 近江八景【魚栄板】 三井晩鐘 大津市歴史博物館蔵

概要

 西国三十三所第14番札所の園城寺(三井寺)は、江戸時代より桜の名所として著名であり、三井寺を描いた絵画作品の多くは、満開の桜が咲き誇る境内を描いたものとなっています。とりわけ、近江八景のひとつ三井晩鐘においては、本来は、日本三名鐘のうち音色第一である三井寺の梵鐘が、入相の時(日没)を告げて遠方から響く、閑寂な情景なのですが、満開の桜で爛漫とした明るい情景を、三井晩鐘として描く近江八景図が多いのは、桜の名所としての知名度が、名鐘の知名度を上回っていたからに他なりません。
 ちなみに、近隣の長等公園も、国有林だった土地を、大正4年(1915)に大津市が払下げを受け、地元の名士たちを中心に結成された観桜会が中心となって、当初から桜樹公園として整備した名所です。それゆえ戦前には非常に賑わいをみせており、やはり、近代の日本画に、その情景が描かれています。
 本展では、桜の名所として三井寺を描いた江戸時代から近代までの日本絵画や工芸品を中心に、大津・近江ゆかりの画人による桜を描いた作品および、桜の満開時期に撮影された長等公園の戦前の写真パネル群もあわせて展示いたします。


おもな展示作品

 
柴田晩葉 三井寺の桜 足立郁子氏蔵
織田瑟々 八重便殿櫻図 個人蔵

展示作品一覧

 
近江八景画巻 桃田柳栄           貞享元年(1684)       1巻 大津市歴史博物館蔵
近江八景画巻 吉田元陳           宝暦7年−明和3年(1757-66) 1巻 大津市歴史博物館蔵
近江八景図のうち三井晩鐘 土佐慶琢     江戸時代(18c)       1枚 大津市歴史博物館蔵
近江八景図  粟田口慶羽          江戸時代(18c)       3幅 大津市歴史博物館蔵
近江八景【魚栄板】のうち三井晩鐘 歌川広重 安政4年(1857)       1枚 大津市歴史博物館蔵
山桜枝垂柳図                室町−桃山時代(16c)    1面 個人蔵
八重便殿櫻図 織田瑟々           江戸時代(19c)       1幅 個人蔵
桜花図 織田瑟々              江戸時代(19c)       1幅 個人蔵
山村春雨図  渡辺公観           大正時代            1幅 個人蔵
三井寺の桜  柴田晩葉           大正時代            1幅 足立郁子氏蔵
三井寺春景図 柴田晩葉           大正時代          2曲1隻 個人蔵
江若鉄道開通祝賀肉筆絵はがき  柴田晩葉  大正10年(1921)        1枚 個人蔵
夜ざくら 柴田晩葉             昭和初期            1幅 個人蔵
観桜図 山下竹斎              昭和初期            1幅 大津市歴史博物館蔵
桜刺繍縫箔裂(小袖襟部分)         桃山時代            1鋪 個人蔵
鼠釉桜文徳利三井御浜焼           江戸時代(19c)        1客 大津市歴史博物館蔵
刺繍近江八景袱紗              江戸時代(19c)        1鋪 大津市歴史博物館蔵
写真絵葉書                 大正-昭和初期          一括 大津市歴史博物館蔵

企画展インフォメーション

タイトル 第111回ミニ企画展 桜さくサクラ展
会期 平成26年 3月18日(火)〜4月20日(日)
期間中の休館日 月曜日
会場 大津市歴史博物館 常設展示室内 ミニ企画展コーナー
観覧料 常設展示観覧料でご覧いただけます。
※4月1日より、料金を改定いたしますのでご注意ください。