大津の歴史事典
南滋賀町廃寺
みなみしがちょうはいじ
大津宮関連遺跡の一つで、現在の南志賀一丁目・二丁目に位置する。昭和初期に大津宮の位置を究明する目的から崇福寺跡とともに発掘調査が実施されて以降、複数回にわたって調査がおこなわれた。飛鳥の川原寺と同じ伽藍配置で、中門を入ると東側に塔、西に西金堂が対峙し、その北側に金堂、講堂が順に並び、講堂を囲むように三方に僧房を配する。金堂・講堂・西金堂・塔跡は瓦積み基壇をもつ。また出土遺物から7世紀後半の白鳳時代から平安時代末期まで存在していたとみられる。現在は一部が公園となり、塔心礎や回廊の礎石が残る。国指定史跡。
交通アクセス
京阪電車石坂線南滋賀駅下車、山手へ徒歩10分関連事項
榿木原遺跡公園内に残る塔心礎