大津市歴史博物館

お知らせ

大津市民憲章制定50周年・大津市埋蔵文化財調査センター開設15周年記念
地中からの贈りもの ‐遺跡が語る大津‐
平成23年 7月23日(土)〜8月28日(日)

概要

 近江の地名は古代の都に近い淡い海(琵琶湖)がその語源と言われています。琵琶湖の周辺ではすでに旧石器時代には人々が住みはじめ活動していたそうです。以来、人々のあゆみは琵琶湖やその周囲の山々と深くかかわりながら展開してきました。そしてそれらの生活の跡は大地に刻まれ、遺跡として地中に眠っています。現在、大津市内には皇子山古墳・近江大津宮跡錦織遺跡・崇福寺跡・南滋賀廃寺・近江国庁跡・坂本城跡・大津城跡・膳所城跡など約400ヵ所のバラエティに富んだ遺跡が分布しています。
 近年、各種開発行為に伴う発掘調査が活発に実施されるようになり、多くの重要な遺跡が発見されるようになりました。発見された遺構や遺物は、私たちに先人の歴史を語りかけてくれる貴重な文化財であり、後世の人々に伝えていかなければなりません。
 本展では大津市内の遺跡の発掘調査によって出土した最新の資料を中心として旧石器時代から江戸時代までの大津の歴史に迫ります。


おもな展示作品

装飾須恵器蓋 袋1号墳
古墳時代後期(6世紀後半)
ミニチュア竃 太鼓塚B3号墳
古墳時代後期(6世紀後半)
市指定 側視形蓮華文方形軒瓦
南滋賀廃寺 近江神宮蔵
白鳳期(7世紀後半)

■装飾須恵器蓋 袋古墳 古墳時代後期(6世紀後半)

須恵器壷の蓋で、その天井部中央に「はそう」を据え、その周囲を巫女が二人、雌雄の鹿が二匹、その鹿を弓矢で狙う狩人がめぐる。

■ミニチュアカマド 太鼓塚B3号墳 古墳時代後期(6世紀後半)

付庇系のカマド。焚口は富士額状を呈し、庇は全周せず、背後に煙出しをもつ。胴部上半と中央やや下半に二重の突帯がめぐり、下側の突帯と把手は一連となる形態。

■側視形蓮華文軒瓦(サソリ瓦) 南滋賀廃寺 白鳳期(7世紀後半)

寺院の屋根の軒先瓦。四角形でしかも蓮の花を横から見たデザインは全国的にも珍重。昭和3(1928)年の発掘調査で出土して以来、「さそり(サソリ)瓦」として親しまれている。


鴟尾 山ノ神遺跡 
白鳳期(7世紀後半)
弥生土器長頸壷 南滋賀遺跡
弥生時代中期後半(1世紀)
鯱瓦 坂本城跡
戦国時代(16世紀後半)

■鴟尾 山ノ神遺跡 白鳳期(7世紀後半)

4号窯跡出土。4基ともほぼ同じ大きさで、高さ1.4m、胴部の長さ1.0m、鰭部幅0.6m。寺院の屋根を飾ったもの。

■弥生土器長頸壷 南滋賀遺跡 弥生時代中期後半(1世紀)

細長い頸部に下膨れの体部をもつ形態の壷。体部上半の上・下側に1本ずつのヘラ描き沈線文による区画を設け、その中に2本1組の櫛描重弧文を7つと4本1組それをひとつ描く装飾性の高い壷。

■鯱瓦 坂本城跡 戦国時代(16世紀後半)

石組井戸に廃棄された状態で出土。馬面のような面長な顔立ちだが、一対の角が生えていることから龍頭とみられる。

展示解説図録

「地中からの贈りもの‐遺跡が語る大津‐」展示解説図録
平成23年発行 A5版 128頁 800円(カード会員価格:700円)
 

関連の催し物

展覧会をより深くご理解いただくため、期間中さまざまな講座を開催いたします。詳しくは、講座・講演会情報をご覧下さい。

企画展インフォメーション

タイトル 大津市民憲章制定50周年・大津市埋蔵文化財調査センター開設15周年記念
地中からの贈りもの ‐遺跡が語る大津‐
会期 平成23年 7月23日(土)〜8月28日(日)
期間中の休館日 月曜日
会場 大津市歴史博物館 企画展示室A
主催 大津市・大津市教育委員会・大津市歴史博物館
・大津市埋蔵文化財調査センター・京都新聞社
後援 NHK大津放送局・BBCびわ湖放送・エフエム滋賀
観覧料 一般800円(640円)  高校・大学生400円(320円)  小中学生 無料
※( )内は、前売、15名様以上の団体。および、大津市内在住の
65歳以上の方、大津市内在住の障害者の方の割引料金
(証明するものをご提示ください)。
前売券 前売券は、大津市観光案内所(大津駅・石山駅・堅田駅前)、大津市民会館、ローソンチケット(Lコード:55836)をはじめ、京阪津地区の主なプレイガイドで7月8日から8月28日まで発売。