タイトル | 大津絵 れきはく蔵出し展(第135回ミニ企画展) |
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会期 | 平成29年(2017)4月11日(火)〜5月21日(日) |
休館日 | 会期中の月曜日 |
会場 | 大津市歴史博物館 1階常設展示室ミニ企画展コーナー |
開館時間 | 9:00〜17:00(展示室への入場は16:30まで) |
観覧料 | [常設展示観覧料でご覧いただけます] 一般:320円(250円) 高校・大学生:240円(190円) 小中学生:160円(120円) ※( )内は15名以上の団体料金 ※大津市内在住の65歳以上の方は、一般料金の半額。大津市内在住の障がい者・介護保険の要介護者及び要支援者の方とその介護者1名は無料(証明するものをご提示ください)。 |
主催 | 大津市・大津市教育委員会・大津市歴史博物館 |
歴史博物館の常設展示室には、常時5〜6点の大津絵を展示していますが、「さらにたくさんの大津絵を観たい!」というご要望を、市民の方をはじめ市内外多くの方からいただいておりました。今後は、そのご要望に応え、毎年、ゴールデンウィークを挟む4月から5月の時期に、大津絵展を開催することとしました。
本年は、館蔵品から約40点の大津絵と関連資料を一気に蔵出しします。
江戸時代に全国区に広まった大津絵キャラクターが勢揃いしています。ぜひご来館ください。
大津絵は、江戸時代を通じて東海道大津宿の西端、追分から大谷の界隈で売られていた名産品でした。当時の日本各地における土産物番付においても、西の前頭にあげられています。
17世紀までは、もっぱら仏画が描かれていましたが、土産物競争の中で、大津絵も大衆化路線へ舵を切ります。そして、元禄から18世紀にかけて、美人画や役者絵的な画題をはじめ、動物や鬼を擬人化させて滑稽に描く風刺画などにヴァリエーションを広げて、様々なキャラクターを登場させ、旅人の心をつかんでいきました。その当時の人気ぶりは、近松門左衛門をはじめ、同時代の浄瑠璃や謡曲などにも取り上げられたことからも、うかがわれます。
酒と音楽三昧の日々に溺れる姿。
音曲や酒に心を惑わされる男性を風刺したものです。
貴重な初期の藤娘。
大津絵を代表する画題で、浮世絵の美人画と見まがうような出来映えです。
自らの背丈と変わらない大きな瓢箪を鯰(なまず)に振り落とす。それでうまくいくのか…。
ぬるぬるとした鯰を、すべすべした瓢箪で押さえつけられるはずもない猿知恵を風刺したものです。
この猿にとっては主人や親よりもわが身が可愛い。現代人にとっては耳の痛い大津絵。
重い釣鐘よりも軽い提灯が下がっている天秤棒は、重んずべきものを軽んじる世の中の様子を風刺しています。
皆長寿を願うけれど、それは財福(大黒さん)の手を借りなければ得られぬのです…。
外法(七福神の福禄寿のこと)の長い頭に梯子をかけて髪をそる大黒天を描いたものです。
展覧会に合わせて、期間中に関連講座を開催いたします。 聴講には、事前申込が必要です。くわしくは、講座・講演会情報をご確認ください。
大津絵が、なぜ追分で生まれ、大津絵となったのか
日時:4月22日(土)14:00〜15:30
講師:横谷 賢一郎(本館学芸員)
江戸文学の中の大津絵
日時:5月13日(土)14:00〜15:30
講師:佐藤 悟 氏(実践女子大学文学部教授)