時は天正14〜15年(1586〜87)、豊臣秀吉は、坂本にあった城を大津に移して、北陸・東国から京都・大坂へ運ばれる物資輸送の拠点とし、さらに大津城主の公用を務めさせるため船持仲間「大津百艘船(おおつひゃくそうせん)」を組織しました。
大津百艘船は、大津から運び出される物資と人の輸送を独占する特権が与えられたことにより、琵琶湖水運の中心的役割を担うことになります。その結果、琵琶湖水運をめぐる多くの文書や争論(そうろん)記録が残されてきました。
本展は、それら「大津百艘船関係資料」1237点が、平成30年に重要文化財に指定されたことを記念して、現在まで伝えられてきた古文書・歴史資料一堂に展示し、江戸時代の琵琶湖水運の歴史を紹介するものです。
タイトル | 重要文化財「大津百艘船関係資料」指定記念企画展(第81回企画展) 「江戸時代の琵琶湖水運 −大津百艘船の航跡−」 |
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会期 | 令和2年(2020) 2月29日(土)〜4月12日(日) |
開館時間 | 午前9時から午後5時まで(展示室への入場は午後4時30分まで) |
休館日 | 期間中の月曜日 年間の休館日カレンダー |
会場 | 大津市歴史博物館 企画展示室A |
主催 | 大津市・大津市教育委員会・大津市歴史博物館・京都新聞 |
後援 | 朝日新聞大津総局、e-radio、NHK大津放送局、共同通信社大津支局、KBS京都、産経新聞社、時事通信社大津支局、(株)ZTV滋賀放送局、中日新聞社、BBCびわ湖放送、毎日新聞大津支局、読売新聞大津支局 |
観覧料 | 一般:600円(480円) 高校生・大学生300円(240円) 小学生・中学生200円(160円) ※( )内は、前売り、15名以上の団体、大津市内在住の65歳以上の方、大津市内在住の障がい者・介護保険の要介護者・要支援者の方の割引料金(証明するものをご提示ください)。 |
前売券 | 前売券は、大津市観光案内所(JR大津駅・石山駅・堅田駅前)、ローソンチケット(Lコード52074)をはじめ、京阪津地区の主なプレイガイドで2月1日より3月22日まで販売。 |
会期中に、展覧会の関連講座を開催いたします。
【2月27日付更新】
※新型コロナウイルスの感染拡大のリスク防止のため、3月中の講座・展示解説の開催を中止することにいたしました。詳細はれきはく講座(令和2年3月開講分)の中止についてをご覧ください。
【3月17日付更新】
※新型コロナウイルスの感染拡大のリスク防止のため、4月中の講座・展示解説の開催を中止することにいたしました。詳細はれきはく講座(令和2年4月開講分)の中止についてをご覧ください。
3月7日(土曜) | 【中止】「大津百艘船と高札‐モノとしての高札から何がわかるか‐」 講師:杉江進(大津市教育委員会文化財保護課) |
3月14日(土曜) | 【中止】「江戸時代の石山寺の即位開帳」 講師:高埜利彦氏(学習院大学名誉教授) |
3月28日(土曜) | 【中止】「大津百艘船関係資料にみる琵琶湖舟運」 講師:東幸代氏(滋賀県立大学人間文化学部教授) |
4月4日(土曜) | 【中止】「江戸時代の石山寺と旅行者−紀行文と古文書にみる-」 講師:青柳周一氏(滋賀大学経済学部教授) |
4月11日(土曜) | 【中止】「幕末における京都・大津間の物資流通」 講師:樋爪修氏(元大津市歴史博物館館長) |
聴講には、事前申込が必要ですので、申込締切日にご注意ください。
詳細は講座・講演会情報をご覧ください。
展示室内で、展覧会担当者が解説します。
3月11日・25日(※3月分中止)、4月8日(水)(※4月分中止) | 「重要文化財 大津百艘船をひもとく」 案内:高橋大樹(本館学芸員) |
各回14時から30分程度で、申し込み不要です。
当日の企画展観覧券が必要です。
大津百艘船の権利を保証した歴代為政者の高札
京極高次高札(重要文化財 文禄4年〔1595〕本館蔵)
大津百艘船年寄が書き継いだ年中行事や争論の記録
大津百艘船万留帳(重要文化財 江戸時代 本館蔵)
「急がば回れ」の由来となった矢橋の渡し船
矢橋小舟入り航路絵図(江戸時代 本館蔵)
江戸時代、米や物資の集積地だった大津町の様子を描く
大津町古絵図(大津市指定文化財 江戸時代 個人蔵)
琵琶湖を行きかう丸子船も描く
琵琶湖眺望真景図(江戸時代 本館蔵)
大津籠城戦の功績を称える書状 「大津百艘船」初見史料!
京極高次家臣連書状
(重要文化財 慶長5年〔1600〕 本館蔵)
大津も米の集散地!それらを詳細に記録!
大津御用米会所要用帳(江戸時代 本館蔵)
丸子船模型(本館蔵)
近代になっても丸子船で運ばれた米や物資
大津湖岸絵葉書(明治末 個人蔵)