紫式部が生きた平安時代は、藤原道長(966〜1027)に代表される摂関家が栄華を誇っていた一方で、天災や戦乱、飢饉、疫病が流行しました。そのため、人々は現世利益を求めて観音巡礼を行い、また、末法思想の広まりから浄土信仰へと傾倒していく時代でもありました。
本展示では、石山寺に伝わる紫式部聖像と、紫式部が仕えた藤原道長、彰子(上東門院、988〜1074)親子によって制作された埋経の遺品を一堂に展示します。それらと共に、同時代に制作された仏教美術を展示し、紫式部が生きた時代の仏教文化を紹介します。
タイトル | 第93回企画展 「紫式部と祈りの世界」 |
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会期 | 令和6年(2024年)4月27日(土曜)から5月19日(日曜)まで |
開館時間 | 午前9時から午後5時まで(展示室への入場は午後4時30分まで) |
休館日 | 4月30日(火曜)、5月7日(火曜)、5月13日(月曜) ※年間の休館日カレンダーをご確認ください |
会場 | 大津市歴史博物館 企画展示室B |
主催 | 大津市歴史博物館 |
観覧料 | 一般:330円(260円)、高校生・大学生:240円(190円)、小学生・中学生:160円(130円) ※常設展示観覧料でご覧いただける企画展です。本展と合わせて特集展示「源氏物語と大津」もご観覧できます。 ※( )内は15名以上の団体等の割引料金。 ※大津市内在住の65歳以上の方は、小中学生と同額(証明できるものをご提示ください)。 ※大津市内在住の障がい者の方、介護保険の要介護者及び要支援者の方とその介護者1名は、無料(証明できるものをご提示ください)。 |
以下から、チラシ・出品リスト等がダウンロードできます。
企画展「紫式部と祈りの世界」チラシ A4両面【3.47MB】
企画展「紫式部と祈りの世界」展示パネル(藤原道長経筒願文、彰子経箱に関わる願文の現代語訳)【401KB】
企画展関連れきはく講座を開催します。
会場は歴史博物館講堂(定員100名)。聴講には、事前申込が必要です(申込多数の場合は抽選)。申込方法、各講座の受付締切、料金など、詳しくは【講座・講演会情報】ページをご覧ください。
2024年 4月27日(土曜) 14時〜15時30分 |
祈りと救済の絵画 ―平安時代の女性と仏教― 講師:山本聡美氏(早稲田大学文学学術院教授) |
5月10日(金曜) 14時〜15時30分 |
藤原氏の栄華 ―道長の経筒・彰子の経箱― 講師:宮川禎一氏(京都国立博物館特任研究員) |
5月17日(金曜) 14時〜15時30分 |
日本仏教の中の女性たち ―比丘尼戒壇をめぐって― 講師:大谷由香氏(龍谷大学文学部特任准教授) |
紙本著色紫式部聖像
室町時代
石山寺蔵
国宝 金銅藤原道長経筒
伴延助作 寛弘4年(1007)
金峯神社蔵
国宝 金銀鍍宝相華文経箱
長元4年(1031)
比叡山延暦寺蔵
重要文化財 木造聖観音坐像
平安時代
満月寺蔵
木造阿弥陀如来坐像
平安時代
攝取院蔵
市指定文化財 木造阿弥陀如来坐像
平安時代
華開寺蔵
重要文化財 木造聖観音立像
平安時代
九品寺蔵
重要文化財 木造聖観音立像
平安時代
西教寺蔵
重要文化財 木造聖観音立像
平安時代
乗念寺蔵
重要文化財 紺紙金字法華経巻残闕
(大和国金峯山経塚出土品)
長徳4年(998)頃
金峯神社蔵
重要文化財 紺紙金銀交書法華経
平安時代
比叡山延暦寺蔵
紙本墨書源氏供養表白
室町時代
石山寺蔵