大津市歴史博物館

展示・イベント

平成11年度


第8回 特別陳列
琵琶湖観光の幕開け 
平成11年7月31日〜9月5日

明治2年、蒸気船「一番丸」の登場により、貨客運搬として琵琶湖の近代化が幕を明けた。その後、琵琶湖は大正頃から島めぐりや近江八景めぐりなど、琵琶湖の風光を生かした湖上観光へとその姿を変え、「みどり丸」や「京阪丸」などの大型観光船が登場していった。
本展では、近代の中で移り変わってゆく琵琶湖を観光を中心に紹介、展示は明治の蒸気船の登場と観光船の時代の2部構成で、近代の琵琶湖のあゆみを錦絵やポスター・模型など、多彩な資料でたどった。

第19回 企画展
動物彫刻の世界 −宗教美術の脇役たち−
平成11年10月23日〜11月28日

わが国の宗教美術を飾る優れた脇役として誕生した動物彫刻(獅子・象・馬・狛犬など)を集めた展覧会。
本展では、日本の動物の白眉である京都・高山寺の作品群や、県内で見出された未紹介の作品を含め、わが国の宗教彫刻を飾る優れた脇役として誕生したこれら動物彫刻の数々を集め、その歴史的展開を探った。

第1回 ミニ企画展
広重『人物東海道』のすべて 
平成11年4月6日〜5月9日

広重は、近江八景や東海道五十三次などで知られる浮世絵の巨匠である。特に東海道五十三次は20種類あまりのシリーズを世に送り出しており、展覧会で紹介される機会の少ないものも多くある。その中から、今回は、街道をゆく人物を中心に描いた『人物東海道』と通称されるシリーズ全56枚を一挙に公開した。

第2回 ミニ企画展
大津のやきもの 
平成11年5月11日〜7月11日

近世から近代にかけて、大津の地で生まれたやきものを紹介。膳所焼は、江戸初期に藩の御庭焼として始められたやきものであるが、小堀遠州や本阿弥光悦らの高名な茶人に愛され、茶陶としての名声を獲得した。そのほかにも江戸中期の梅林焼、京焼の名工永楽保全が開窯した三井御浜焼、瀬田焼(門平焼)など、20件の館蔵品を展示した。

第3回 ミニ企画展
近江八景 −名所風俗図の魅力−
平成11年7月13日〜9月12日

近江八景の情景は、関白近衛信尹が和歌に詠んで選定したものといわれる。その後、江戸時代中期以降、庶民のあいだで旅行が盛んに行われるようになり、日本を代表する観光名所として、信尹の八景はメジャー化することとなる。本展では、名所風俗図としての近江八景図や名所図の屏風・巻子4点により、人々の賑わいに彩られた江戸時代の行楽地と交通の要衝、大津の様を紹介した。

第4回 ミニ企画展
幻の曳山 −大津祭神楽山の幕飾り−
平成11年9月14日〜10月31日

現在13基の曳山が、毎年10月に華やかに巡行する大津祭だが、幕末までは、それ以外に「神楽山(三輪山)」という曳山が、巡行に加わっていた。
本展では、その幻の曳山「神楽山」を、現在残されている幕飾り図面などの関係資料7件から、往時の神楽山の様子を紹介した。

第5回 ミニ企画展
瓦の美 −大津の古瓦−
平成11年11月2日〜12月26日

大津では、7〜8世紀にかけて、多くの寺院が建立された。そこに葺かれた素焼きの瓦は、地域や時代により、種々の特徴的な文様が表現されている。
本展では、大津宮関連寺院に葺かれた「サソリ文瓦」や近江国府関連施設に葺かれた「流雲文瓦」など、白鳳・奈良期の古瓦を中心に紹介。また、参考出陳として、大津城跡の金箔瓦や安土城跡出土の金箔瓦もあわせて展示した。

第6回 ミニ企画展
仏教美術の名品 
平成12年1月6日〜1月30日

聖観音立像(九品寺蔵)や両界曼荼羅図(本館蔵)など、当館に収蔵する優れた仏教美術の作品、10件を展示した。

第7回 ミニ企画展
近江八景と広重 
平成12年2月1日〜2月27日

広重の傑作の一つ、保永堂版「近江八景」をはじめとして、浮世絵を中心に、館蔵品の近江八景作品を一挙に公開した。

第8回 ミニ企画展
工芸意匠にみる近江八景 
平成12年2月29日〜4月9日

近江八景は、蒔絵・陶磁器・染色品など、工芸品の中にも数多く登場する。これら工芸デザインとなった近江八景を題材とした作品13点を展示した。