大津市歴史博物館

展示・イベント

平成7年度


開館5周年記念企画展
−街道の民画−大津絵
平成7年4月29日〜5月28日

 大津絵は、東海道大津宿の追分や大谷で描かれていた民画であり、庶民の日々の礼拝に供するものとして描かれた安価な仏画にはじまり、街道を行き交う旅人の手頃な土産物として全国的ともいえる人気を博していた。
 本展では、近世大津の庶民文化を考えるうえで欠かすことのできない大津絵をふたたび大津の地に集め、様々な種類の画題とその歴史を紹介した。

開館5周年記念企画展
近江の古代を掘る−土に刻まれた歴史−
平成7年10月14日〜12月3日

 近年の発掘調査による考古学研究の進展には目を見張るものがあり、今も毎日の様に新しい発見が新聞紙上をにぎわしている。近江においても、ここ20年あまりの間に、粟津湖底遺跡(大津市)をはじめとして新しい発見が数多く報告され、近江の古代の歴史が次々に塗り変えられている。
 そこで、本展では、このように昭和50年代以降に発見された成果を中心に、それ以前の著名な発掘調査例も加え、ムラ(集落)の移り変わりを通して近江の原始・古代社会の変遷を紹介した。

第5回特別陳列
近世大津の画人たち
平成8年1月30日〜2月25日

 琵琶湖水運の集散港として、また東海道の宿駅として栄えた近世の大津を舞台に活躍した画人をとりあげた。展示品は、館蔵や寄託の絵画作品をはじめ、市内の寺院や個人宅に伝来したものを中心に市外周辺からも、大津にゆかりの深い画人の作でとくに興味深いものなどについて出陳し、大津の近世文化の一端を紹介した。

開館5周年記念特別展
時衆の美術と文芸
平成8年3月10日〜4月14日

 時衆と美術・文芸の関わりは深く、すぐれた肖像彫刻や絵画が残されたほか、絵巻には諸師の行歴を伝える名品が多々ある。また、室町時代には、連歌や能を初め、さまざまな職能に長じた者が多かったため、中世を通じ、時衆の文化はつねに日本文化の中枢に位置していたといっても過言ではない。
 本展覧会では、時衆の歴史をたどるとともに、中世における時衆の美術、文芸の関わりについて紹介した。